2007年9月8日土曜日

どうでもいい話題。
フォントの見本の例文には、いくつかのパターンがある。有名なのは欧文の「The quick brown fox ...」というヤツ。欧文の場合は、こういう「いろは」みたいなもので用が足りるわけだけれど、和文はそうもいかない。

Mac の場合は「あのイーハトーヴォのすきとおった風、……」が使われる。宮沢賢治だ。ちょっとおしゃれ。現在の戸越フォントのウェブページにある書体見本もこれに倣ったかたちだ。この例文は Mac OS X からだから、比較的新しい。Windows の場合は Win95 のころから「Windows でコンピュータの世界が広がります」。芸はないかもしれないが、無難だ。

と、このようにいくつか例文はあるわけだが、今回取り上げたいのは、ラジオ体操の歌。「あたらしい朝が来た。希望の朝だ。……」というもので、これはウェブでフリーフォントなどを見ていると、意外によく目にする。

しかし、これ、間違いがあるようだ。「青空仰げ」とあるが本当は「大空仰げ」らしい。というか、NHK からラジオ体操の歌の楽譜をダウンロードすると、そう書いてある。
細かいのは漢字表記の問題もある。ことに「この香る風に開けよ」の「カオル」は「薫る」をあてるのが正しい。薫風という言葉があるくらいだから、これは「薫」を使いたいところかも。

いずれにしても、書体見本としてさしたる問題があるわけじゃありません。どうでもいいお話です。

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